「早くしなさい」と大声で言っても、 子どもたちは、早くできない。
なぜなのか?
それは、
「どうすれば早くなるのか」がわからないから。
ではないだろうか?
本当に「早くすること」を
子どもに身に着けさせたいのならば、
「何をすれば、早く行動する手助けになるだろうか?」
と支援の方法を考えることが大事じゃないかと思う。
それでは、どんな支援の方法があるのだろうか?
★残り時間を視覚的に訴える。
「早くしなさい!」と言っても、
「早く」とは何か子どもにはわからない。
先生にとっては、1分かもしれないが、
子どもにとっては、10分や30分かもしれない。
そのような共通認識ができていないのに、「早く」といっても子どもには通じない。
そのために、「残り時間」を知らせる必要がある。
例えば、「じゅう、きゅう、はち、、、」と、
数え始めるのも一つの支援の方法だろう。
残り時間がハッキリとし、終わりが近づいてくるのがわかりやすい。
しかも、子どものペースや先生のもっていきたいペースに合わせて、
数え方を帰ることで、時間を調節することができる。
ただ、5分や10分などの長い時間を伝えるには、この方法は向かない。
そのような長い時間を知らせるには、「タイムタイマー」が便利である。
残り時間が色付きで見えるため、視覚的に訴えることができる。
さらに、アプリでは、「ねずみタイマー」も視覚的に残り時間を訴えることができる。
リンゴが減っていくようすから、残り時間がわかり、
デザインも、子どもたちにも親しみやすくなっている。
★具体的に何をすればいいのか伝える
「早くしなさい!」「早く片付けなさい!」
この指示はとても抽象的である。
- 何をするのか
- 何を片付けるのか
- 何が片付いている状態なのか
これらが明確ではないのである。
また、大人の目でみて、散らかっているように見えても、
子ども(大人も含まれるだろう)の感覚では、
「片付いている」状態であることは、多々あるのではないだろうか。
(そんな私も、その1人である。)
★蛇足のようで重要なこと
でも、本当に「早くする」ことがその子にとって必要なのかは、わからない。
だからこそ、教育は難しい。
その子どもにとって、「素早い行動」と「自分のペース」
どちらを大事にすることが、よいことなのかは誰にもわからない。
「教育って難しい。」